そろばんのおけいこで多くの生徒が直面する「壁」の話です。
そろばんを習う生徒は上級まで少なくとも5回の壁にぶちあたります。
第1の「壁」=見取り算の壁
そろばんは、10と5の2通りの繰り上がりと繰り下がりがあるため。同じ数を足したり引いたりするのにも色んなパターンがあって、その使い分けがややこしいため、繰り上がり繰り下がりが出てきたところでやる気を失ってしまいます。
対処→運指表をしっかりと見て動かしてみることです。
第2の「壁」=九九の壁
掛け算は、九九の答えをひたすら足していく、
割り算は九九の答えをひたすら引いていくため、
九九を覚えていなければ珠を入れられません。
対処→ピコでは、小2までは、検定のときでも「かけざん九九表」をみることができます。
第3の「壁」=割戻しの壁 中級(6級)
還元算と九立法の壁です。
6級の割り算には、
「1度立てた答えでは次の九九が引けなくなる」という小還元(もどし算)を使う問題や
「1を立てたがこれ以上戻せない」という九立法を使う問題
が出題されます。
5級では大還元(もどし算)が出てきます。
6級になると、わり算の割る数が2桁になるため、単純に九九では計算できなくなります。
したがって→割る数で、どれくらいの商(答)が立つのか、見当をつけることができるようにする。
※そろばんの基礎テクニックは、6級までですべてマスターできます。
ですから、せめて6級まではがんばりましょう。
第4の「壁」=小数点と端数処理の壁 上級者(3級~)
3級からかけ算とわり算で小数点が出てきます。
小学校2年生までに3級まで進んだ子には理解することが難しくなります。
また、4級までは「わりきれる」問題でしたが、3級からはそうでなくなります。
通常は、小数第4位を四捨五入して小数第3位までの答えを書きます。
¥記号のついた問題では小数第1位を四捨五入して整数で答えを書きます。
まずこれに慣れることが大事です。
上記に付随して、大切なこと。
3級以上の級では、「,」と「.」が使い分けられないといけません。
せっかく計算が正しくても、コンマと小数点の書き方が間違っていると不正解となります。
第5の「壁」=マイナスの壁 上級者(2級~)
2級では、見取り算の途中でマイナスになる問題が出てきます。
そして、2級1級はスピードも要求されるため、なかなか合格できなくなります。
殆どの生徒が2級か1級のどちらかで何回も不合格になることを経験します。
合格率は3割以下に落ち込みます。
何度も「壁」がたちはだかるかもしれませんが、壁を乗り越えた先に栄光があるのはどんなことでも同じです。苦しいときでも焦らずに取り組んでいけば必ず乗り越えられます。がんばりましょう。
フラッシュ暗算の話へつづく